カップウィナーになれなかったのは偶然じゃない(フロンターレvs大分トリニータ)

1-1ですが、PK戦の結果、今年の天皇杯はベスト4で敗退となりました。これでACL、ルヴァンカップに続き、トーナメントで最後まで勝ち上がることはできませんでした。

 

トーナメントを勝てないということには理由があるはずです。リーグ戦は負けても次があるし、引き分けでも勝ち点1を獲得できる。でもトーナメントは負けたら終わり。フロンターレはACLの予選リーグは勝ち上がりましたが、決勝トーナメント1回戦でPK戦で敗退。ルヴァンカップはホームアンドアウエーで、アウェーゴール数で敗退。そして天皇杯はここまでどうにか勝ち上がりましたが、ベスト4でPK戦敗退です。

 

リーグ戦はマラソンにたとえられます。長期間に渡るため、調子を落とす時期もある。そんなときにどう我慢し、勝ち点を稼げるか。また、特異な相手もあれば不得意な相手もある。全チームが平等に全チームと2回ずつ対戦し、勝ち点を最も獲得したチームが優勝。でも、トーナメントはとにかく次に進むことが大事です。フロンターレ天皇杯はまさにこれで、下位リーグのチームに苦闘しながらも、次に進んできたのでした。でも、ここで力尽きました。

 

リーグ優勝が決まってから、フロンターレはBチームを試合に使うのではなく、Aチームでさらに研ぎ澄ますというやり方できました。それはそれでよかったと思います。でも、今日の結果を見ると、Aチームで点が取れず、試合時間が長くなればBチームを投入せざるを得ない。でもそれは強度から言えば下がっていく。そしてPK戦にBチームで臨む、ということになってしまいました。

 

やっぱりチーム全体あの底上げというのは必要なんですね。これはACLについてだけでなく、複数タイトルを一年かけて争うなら必要だと感じました。

 

今日に関しては、大分のほうが90分+30分+PK戦をしっかりマネジメントできていたと思いました。次に進むこと以外に価値がないトーナメントで、リーグ戦と同じ戦い方をしたフロンターレに対し、大分は次に進むための戦い方をし、決勝に進んだ。それが事実だと思います。

 

天皇杯二連覇は消えました。前回の天皇杯は準決勝から始まるという、ボーナスみたいなレギュレーションでしたから、今年優勝して実力がフロックじゃなかったことを証明したかった・・・。私から見ても、去年の天皇杯獲得はちょっと・・・という感じがぬぐえないままになりました。

 

これで2021シーズンは終わり。来シーズンの目標は「リーグ三連覇とACL優勝」と、鬼木監督は明言しました。はっきり言ったからには、私はルヴァンカップ天皇杯のことは考えません。リーグとACLを獲る。2022年どういう戦いをするのか。期待しながら、今シーズンを終わりたいと思います。