中身も結果も、「次」もない試合に拍手はできない(天皇杯3回戦フロンターレvs東京ベルディ)

私は天皇杯が好きです。

 

Jリーグは前年実績に基づいてカテゴリー分けされた中で総当たりで戦い、J1の場合は34試合で最も勝ち点の多いチームがチャンピオンになります。試合数は申し分ないけど、前年実績でのカテゴリーという点がちょっとな…と。ルヴァンカップはJ1プラスアルファのごく一部しか参加できないし、レギュレーションも独特。一方、天皇杯は日本中のサッカーチームが目指すことができる。本戦に入ってからはトーナメントのため、一回でも負けたら終わりです。まさしく日本一を決めるタイトルだと思います。だから、優勝チームがACLに出場できるというのは適切な扱いだと思います。

 

フロンターレは2021年1月1日に天皇杯を獲得しましたが、コロナ禍でレギュレーションが特別でした。そもそも天皇杯の価値は全てのチームにタイトルを目指す権利があることだと思うのですが、この時は2020年のJ1の1位・2位、J2の1位、J3の1位の4チームにしか権利が与えられず。よって2連勝すればタイトルを獲得できるというもの。天皇杯の価値を貶めるつもりはないけど、この時のフロンターレ天皇杯獲得はボーナスステージだと思っています。つまり、フロンターレは真の天皇杯王者、真の日本一になったことがないと思います。だからこそ私は毎年、何としても天皇杯を獲って欲しい!と思っています。(2021年1月1日のスタメン、日本人全員が現時点での現役の代表または元代表ですね・・・加えてブラジルと韓国の元代表・・・)

 

さて、昨日の天皇杯3回戦の感想です。振り返るのも嫌になるような内容だったので、簡単に書き残しておきます。

 

残念ながら非常に情けない試合でした。2回戦と同じ中盤構成ですが、悔しいことに大学生には通用してもJ2には通用しないことが明らかにされてしまいました。これまでポイントポイントでサブメンバーが活躍する場面があったの、選手層の底上げが図れているかと思い始めてましたが、勘違いでした。非常に厳しい言い方になるけど、良い点が見当たらない。相手のプレスをいなせず、ガっと来られてボールを失うシーンは、湘南戦や札幌戦の失点と同じ。ちなみに2020年~2021年のフロンターレはこのスタイルでしたね。433に変え、前から猛然と連動したプレスに行くことで相手ゴール近くでミスを誘いボールを奪って、ゴールを陥れる。当時できたことが今はできず、逆にやられてるというわけです。

 

思い出すとまたむしゃくしゃしてくるので、もう終わりにします。なお、この試合で負けたことはリーグ戦の1敗とは全然違うことを再認識しておきたいと思います。「次」はないのです。ここで終わりなのです。だから「切り替えて次!」とはならない。だから私は、ブーイングしなかったけど拍手もしなかった。天皇杯が大好きな、フロンターレ天皇杯を獲得して欲しいと心から願う1サポーターの、小さなブーイングだったつもりです。誰にも届いていないだろうけど。