全員がやるべきことをサボらずにやること、その質を高めること(ACLフロンターレvs蔚山現代)


f:id:cleanfuture_big:20231004154024j:image

勝ちました!1-0で蔚山現代に勝ったんです!89分の橘田キャプテンの弾丸ミドルシュートが目の前で決まった時は、久しぶりに立ち上がって喜びました。簡単に感想を残しておきたいと思います。

 

蔚山のサッカーについては、パススピードが速い!というのが第一印象でした。フロンターと比べると一目瞭然。このスピードでパスを回すのですから、そりゃ監督リーグで首位独走だよな・・・。正直あきらめにも似た気持ちが頭をもたげました。しかし、フロンターレはここにしっかりと対応していきました。

 

その前にちょっとここ数年のフロンターレを振り返ると、5年連続でタイトルを獲得していたのですが、攻撃面が目立ちましたよね。最低3点取る、とか、若い選手達が躍動する、とか。でも2021年から2022年にかけてはちょっと違っていました。私見として何度も書いてきたのですが、鬼木フロンターレの後半期をささえたのは「やるべきことをサボらない」だと思います。攻撃面で言えば、相手を見て細かく立ち位置を調整したり、ボールを出した後すぐに次の最適なポジションに移動したり。守備面ではしっかりプレスをかけ即時奪還、できなければしっかり網をかけて前進を止め、最後は体を張ってシュートブロック、といった感じです。今シーズンのフロンターレの不調はCBが定まらないというのが最大のポイントだとは思いますが、戦術に関してはこの「サボらない」の質が下がったことだと思います。サボっているわけではないのです、質が低くなったのです。個人で奪ったり切り開いたりするスキルのある選手がいないと言ってもいい今年、鬼木フロンターレの基本の「キ」の部分で質が下がってはそりゃ勝てないですよね。

 

ところが昨日の蔚山との試合では、サボらない質が落ちなかった。全員が今やるべきことを、攻撃時も守備時も正解もしくは正解に近い形で遂行したと思います。これは今シーズン不安定だったDF陣はてきめんにそうで、山村選手は相手CFを完封し、大南選手はボール奪取から前に運んでガンガンボールを前につけ、山根選手とノボリ選手はサイド攻防でほぼ勝利したと思います。そして圧巻は中盤の3人!橘田選手があんなにフリーだったのは意外ですが、狭い中盤で橘田選手・脇坂選手・瀬古選手は受けて捌く、運ぶを強度高くやっていました。

 

これがなんでJリーグでできなかったんだろう・・・。そこはJリーグはフロンターレをしっかり研究しているからかもしれませんね。逆に言えば、次に蔚山とアウェイで対戦するときには、こうはいかないと思わなきゃですね。

 

それでもやっぱり勝利はうれしい!それが等々力となればなおさらです。あとはダミアン選手とゴミス選手が力を発揮するようになれば、ACLで勝ち進むことも可能になると思います。彼らはACLタイトルを取るために獲得した選手だと思うので!そしてベンチ入りしたけど出番がなかった小林悠選手や若手選手達。ピッチに立ちたい気持ちを練習にぶつけ、一刻も早く序列をひっくり返してください。フロンターレのサスティナブルな成長には、あなた達の力が必要なので。

 

もっとフロンターレの時間帯に決め切らなきゃとか、反省点もあるとは思う。でもグループの最大のライバル蔚山から勝ち点1ではなく3を獲得したのは事実です。まだまだ伸びしろがあることも確認できたので、この勢いをもって天皇杯・リーグ・ACLを戦い抜きましょう!

 

(「のど飴いかがですか?」「おみかんいかが?」とお声がけくださった隣の席のやや高齢の女性の方、ありがとうございました。気持ちだけいただきました!)