ACL2022を終えて 〜成果が見出だせないフロンターレ

今年のフロンターレACLは予選リーグ敗退となりました。3勝2分1敗。勝利のうち2勝は明らかに格下の広州からのもので、それを除くと1勝2分1敗と、勝率5割。グループステージ敗退に納得する成績だと思います。

 

中2日の6連戦、劣悪とも言えそうなピッチ、地元チームに明らかに有利な試合運営など、厳しい条件だったのは事実です。でも、それを乗り越えなければ決勝トーナメントには進めないことは、組合せとスケジュールがきまった段階でわかってたはず。言い訳にならないと思います。

 

やはり蔚山との試合でイーブンにできなかったのが痛いですね。引き分けであれば、相手にも勝点は1しかつかないし、自分達は勝点1積めました。厳しいピッチに対して割り切った攻撃をしてきた蔚山と、どこか自分達のサッカー、それも日本におけるものに固執したフロンターレの差を感じました。そもそもそういう練習はしてないでしょうね。

 

ACLフロンターレが得たものは何でしょうか?こういう環境でも遮二無二勝つことが必要だとわかった?でもそれは今回にはじまったことじゃなく、何度も経験してきたはずです。にも関わらず、対応できなかった。擁護する声はあるでしょうが、私は編成も含めた準備不足に尽きると思います。ワールドカップもあるしACLもあって、昨年以上のハードスケジュールに対し、ピンポイント補強で何とかなる、ACLとリーグ両取りと本気で言ってたのなら、まあ頭の中お花畑ですよ。

 

確かにジェジエウ選手が怪我で離脱中なのは痛かった。ジェジエウ選手がいたら蔚山戦ももう少し違っていたかもしれない、と私も思います。今年を見ても、ACLを勝ち抜くにはとにかくゴールを奪える圧倒的なFWが必要だし、そのFWを抑えられるパワーとスピードのあるCBが必要なのは自明の理。ダミアン選手とジェジエウ選手はそのために獲得したのだと思う。蔚山戦では日本人CBが相手FWに太刀打ちできませんでした。

 

それでも控え選手達にチャンスは与えられました。ただ、それを生かした選手がいたかというと、そうでもない。知念選手や悠選手、小塚選手は以前から試合に絡んでたし、瀬古選手と松井選手は本職での起用ならず。予選を圧倒していたらもっとルーキー達も公式戦を経験させられたでしょうが、そうもいかず。結果、チームの底上げも微妙だし敗退だしで、ちょっと何が残ったか思いつかないです。

 

あえて言うなら、リーグ戦に集中できるところ、というか集中せざるを得ない。編成の失敗で薄い選手層にとっては、ACLがなくなってほんの少しでも日程が開くのは悪いことじゃない。もう一つのKGIであるリーグ優勝に向けて、毎試合チームの最大出力を出して欲しいと思います。